外国へ旅行する際に、海外ATMを利用して現地通貨を入手するのは、便利でお得です。
ただ、気になるのが、海外ではATMの操作も英語で行わなければならないという点です。
ATMの利用手順や、出てくる単語というのは、どこの国でもほとんど変わらないものです。
そこで今回は、海外ATMの使い方をクレジットカード、国際キャッシュカードの順に紹介していきます。
・クレジットカードの海外キャッシング(ATM)利用手順
・国際キャッシュカードの海外ATMでの現金引出し手順
・海外ATM利用時の注意点
【クレジットカード編】海外ATMでのキャッシング手順を紹介!
それでは早速、海外ATMでのキャッシング手順を紹介していきます。
<利用の背景>
今回は、台湾の空港についていたATMで、クレカの海外キャッシング機能を使って1,000台湾ドルを引き出しました。
その手順を画像付きで紹介していきます

ATMによって多少細かな違いはあるけど、基本的には同じだから、参考にしてみて。
早速使っていきます。
1.カードを挿入する
カードの挿入口は右下部分です。
2.言語を選択する
ATMによっては、日本語対応のものもあるようですが、基本的にはないので、英語を選択するのが無難でしょう。
今回は英語で取引を進めていきます。
もちろん選ぶべきなのは「クレジット/国際キャッシュカード」です。
3.暗証番号を入力する
ここで注意として、暗証番号を入力する際は、一方の手で覆い隠しながら入力するようにしましょう。
詐欺グループなどが設置した隠しカメラが備え付けられていた場合、パスワードがばれてしまいます。
4.取引メニューを選択する
見えにくいですが、下記メニューが記載されています。
- Withdrawal(引き出し)
- Balance inquiry(残高照会)
- Cash advance(キャッシング)
ここでは、「withdrawal(引き出し)」を選択します。
クレジットの場合、「cash advance(キャッシング)」でも、利用できるかもしれませんが、試してないので分かりません。
基本的には、「引き出し」を選択すれば間違いありません。
また【後述】していますが、残高照会はカードによっては、手数料が発生する可能性があります。
残高照会をしてお金を取られることほど、無駄な出費はないので、残高確認はネットのマイページで行うようにしましょう。
5.利用口座を選択する
- Default Account(あらかじめ決めてる口座)
- Savings Account(普通預金口座)
- Checking Account(当座預金口座)
- Credit Account(クレジット)
クレジットカード利用の場合、保有している口座からお金を出すわけではないので、ここでは「Credit Account」を選択します。
6.金額を選択(入力)する
任意で好きな金額を選びたい場合(例えば7,000元など)は、「④Other Amount(別の金額)」を選択します。
7.カード、現金、レシートを受け取る
※エポスカードが出てくる部分を撮影し忘れたので、画像は別カードとなっています。
ATMによっては、「明細が必要?」と聞いてくるATMもあります。
レシートは何かあった時のためにも、必ず貰うようにしましょう。
レシートが出てくるタイミングは、日本のATMと比べると若干遅いので、出てくるまでその場を離れないようにしましょう。



落ち着いてやれば、そんな難しいことはなさそうだね!



もし自信がなかったら、あらかじめこのページのやり方を撮っておいたり、ブックマークしておけば、現地でも困らないよ!
【国際キャッシュカード編】海外ATMでの現金引出し手順を紹介!
クレカの海外キャッシングの手順の次は、国際キャッシュカード利用の現金引き出しの手順を紹介していきます。
国際キャッシュカードとは?
キャッシュパスポートに代表される海外プリペイドカード、ジャパンネット銀行のデビットカードなど、国際ブランド(VISAやMasterCard)対応のカードの総称です。
事前にチャージ(保有)したお金を、海外ATMから現地通貨に換算して引き出すことができます。
<利用の背景>
今回は、台湾の空港についていたATMで、国際キャッシュカードの現金引出し機能を使って1,000台湾ドルを引き出しました。
その手順を画像付きで紹介していきます。



今度は国際キャッシュカード利用の、海外ATM現金引出しの手順を紹介するよ。
クレカの海外キャッシングとは、少しだけ選択する項目が違うから、気をつけてね。
1.カードを挿入する
ジャパンネット銀行デビットカードのような、国際デビットカードでも操作の方法は変わりませんのでご安心を。
2.言語を選択する
今回は英語で取引を進めていきます。
選ぶべきなのは「クレジット/国際キャッシュカード」です。
3.暗証番号を入力する
クレカと同じく、暗証番号を入力する際は、一方の手で覆い隠した上で入力するようにしましょう。
4.取引メニューを選択する
▲ここからは実際に何をするか選択していきます。
見えにくいですが、下記メニューが記載されています。
- Withdrawal(引き出し)
- Balance inquiry(残高照会)
- Cash advance(キャッシング)
ここでは、「withdrawal(引き出し)」を選択します。
また【後述】していますが、残高照会はカードによっては、手数料が発生する可能性があります。
残高照会をしてお金を取られることほど、無駄な出費はないので、残高確認はネットのマイページで行うようにしましょう。
5.利用口座を選択する
▲この画面では、引き出し口座orクレカを選択します。
- Default Account(あらかじめ決めてる口座)
- Savings Account(普通預金口座)
- Checking Account(当座預金口座)
- Credit Account(クレジット)
海外プリペイドカード、国際デビットカード共に、ここでは「普通口座(Savings Account)」を選びましょう。
6.金額を選択(入力)する
▲最後にキャッシングしたい額を選択します。
任意で好きな金額を選びたい場合(例えば7,000元など)は、「④Other Amount(別の金額)」を選択します。
7.カード、現金、レシートを受け取る
▲最後にカード、現金、レシート(明細)が出てきます。
ATMによっては、「明細が必要?」と聞いてくるATMもあります。
レシートは何かあった時のためにも、必ず貰うようにしましょう。
レシートが出てくるタイミングは、日本のATMと比べると若干遅いので、出てくるまでその場を離れないようにしましょう。
- カードを入れる
- 言語を選択
- 暗証番号を入力する(入力する際は手で隠すようにする)
- 取引を選ぶ(Withdrawalを選択)
- 利用口座を選択(クレカの場合は「Credit Account」、国際キャッシュカー
- ドの場合は「Savings Account」)
- 必要な金額を選ぶ
- カード、現金、明細を受け取る
海外ATMを使う際の注意点
続いて、海外ATM利用にあたっての注意点を紹介していきます。
旅行中や留学中に、海外ATMを利用するのは非常に便利ですが、その反面、必ず知っておきたい情報もあります。
そういった情報を知らないと、場合によっては、逆に損することになるかもしれません。
ここで海外ATMの注意点を学んで、損しないようにしましょう。
- 海外ATM利用で発生する手数料に注意!(海外ATM使用手数料や現地ATM手数料など)
- 残高照会はタダじゃない可能性がある
- ATMが提供する為替レートは使用しない
- 海外ATMを利用する場所は考える(スキミングに注意)
- 暗証番号入力の際は、手で覆うようにする
- カードの暗証番号を覚えておく
- カードの設定/キャッシング枠には注意が必要
一つずつ見ていきましょう!
海外ATM利用で発生する手数料に注意!
(海外ATM使用手数料や現地ATM手数料など)
海外ATMを利用すると、手数料が発生します。



細かい説明をすると、かなり長くなるから、今回は海外ATM利用時の手数料については、ザックリとだけ紹介するね。



了解!
★クレジットカード(海外キャッシング)利用の場合
クレジットカードで海外キャッシングをすると、以下の手数料がかかります。
- 海外ATM使用手数料(カードによってかかるものと、そうでないものがあります)
- 現地ATM手数料(ATMを設置した会社が徴収する手数料。基本的にクレカは発生しませんが、まれにかかります。)



クレカは基本的に現地ATM手数料が発生しないけど、※海外ATM使用手数料はカードによっては発生するよ。
※海外ATM使用手数料:1万円以下の利用は100円+税、1万円以上の利用は200円+税



なるほどね~!どんなクレカだと、海外ATM使用手数料がかからないの?



以下のカードは、海外ATM使用手数料が無料のクレカだよ。
- セディナカード系列(「セディナJiyu!da!」など)
- ACマスターカード
- JCBプロパーカード(「JCB CARD W」など)
- ジャックスカード系列(「ジャックス横浜インビテーションカード」など)
- MUFGカード
基本的に、上記カード以外は、1万円以下の利用は100円+税、1万円以上の利用は200円+税の手数料がかかります。
海外キャッシングでかかる手数料について、しっかりとした説明を読みたい場合は【こちら】をどうぞ。


★国際キャッシュカード(現金引出し)利用の場合
国際キャッシュカードで現金引出しをすると、以下の手数料がかかります。
- 海外ATM使用手数料(カードによってかかるものと、そうでないものがあります)
- 現地ATM手数料(ATMによってかかる場合とそうでない場合があります。)



国際キャッシュカードは、クレカと違って、現地ATMが設定している場合は、現地ATM手数料もかかるよ。
料金は大体200円~400円程度になることが多いよ。



けっこう高いんだね。どんなATMがかかるか?とかはあるの?



ほんとにATMによるとしか言えないな。
例えば、台湾だと空港ATMでは、現地ATM手数料は発生しなかったけど、街中のコンビニATMでは、現地ATM手数料が発生したよ。
その時の料金は100台湾ドル(約350円)/件だったよ。
また、クレカと同じく、海外ATM使用手数料はカードによりけりです。
以下のカードは現在のところ、海外ATM使用手数料が無料です。
- 住信SBIネット銀行デビット(ミライノデビット)
- ジャパンネット銀行デビット
- りそなデビット
- 楽天デビット
- GMOあおぞらネット銀行デビット
- Gaica Flex
などなど
上記カード以外は、カード会社設定の海外ATM使用手数料がかかります。(基本的に約100円~200円/件)
海外ATMの現地通貨引出しでかかる手数料について、しっかりとした説明を読みたい場合は【こちら】をどうぞ。


残高照会はタダじゃない可能性がある
カードやATMによっては、残高照会をするだけで、※手数料が発生する可能性があります。
※大体100円~400円程度
カードの残高照会をするだけで、手数料を差っ引かれるなんていうのは、無駄な出費以外の何物でもないので、残高照会は必ずネットから行うようにしましょう。
クレカや国際キャッシュカードは、必ずアプリやネットのマイページから、利用可能残高が確認できます。
ATMが提供する為替レートは使用しない
ATMによっては、そのATMが提供する独自レートを使うかどうか尋ねてくるものがあります。


引用:theconversation
▲あなたはどちらがお得か分かりますか?



えっ!?両替してくれるなら、そっちの方がお得なんじゃないの?



やっぱりそう考えちゃうものだよね。
でも、正解は「Continue without conversion(両替なしで続ける)」なんだ。
両替ありで続けると99%、不利なレートでの取引になるから注意してね。



つまり、「悪いレートを使うかどうか」を聞いてるってこと?



言い方は変えているけど、正にその通りなんだ。
これは表示されると、びっくりするかもしれないけど、落ち着いて「両替なしで続行」を選ぶようにしてね。



気をつけるよ!



更に言うと、これはATMだけではなく、現地のショッピング施設なんかでも聞かれることが多いから、その点も注意が必要だよ。
大切なのは、店やATMの提示するレートを使用しない(現地の通貨で決算する)ことだよ。
海外ATMを利用する場所は考える(スキミングに注意)
残念ながら、海外は日本と比べると、犯罪が多い地域がほとんどです。
ATMは安全と思うかもしれませんが、決してそんなことはありません。



ATMの犯罪って言うと、どんなものがあるの?



代表的なのは、スキミング被害だね
スキミングとは?
スキミングとは、不正読取のことで、簡単にまとめると、カード情報を抜き取られ、その情報でオンラインショッピングなどに利用されてしまう犯罪のことです。
この被害を防ぐためには、大きく2つのことに注意する必要があります。
- 道端や地下鉄、人通りの少ない場所にあるATMは使用しない
- 常に人のいる銀行備え付けのATMや、空港などにあるATMを利用する



どうして道端のATMなんかはダメなの?



スキマー(不正読取機械)がついてるATMの可能性が高いからだよ。
最近のスキマーはとても巧妙で、一見しても分かりにくいんだ。
だからこそ、なるべく犯人がスキマーを設置しにくいと思うようなATMを利用するのが大切なんだ。
▲スキマーが付けられた海外ATMです。(動画内30秒当たりから、要注意!)
正直ぱっと見では、スキマーが付いているかほとんど分からないため、なるべく安全性の高い場所にあるATMを使用するのが吉です。
ちなみに、動画で紹介されているのは、オーストリア・ウィーンの道端にあるATM。



これは本当に怖いね!
それに確かに、動画では道端のATMだったね。



そういうことだね。
もちろん、銀行ATMなんかでも100%安全というわけではないんだけど、それでも安全性は高くなるよ。
暗証番号入力の際は、手で覆うようにする
海外ATM利用時、暗証番号を入力する際は必ず、パスワードが誰かに見られないように、手で覆うようにしましょう。
場合によっては、隠しカメラなどがどこかについており、スキミングしたカード情報+暗証番号で好き放題、カードを使われてしまうという危険性もあります。
手で覆うことで、そういった被害を少しでも防止することができます。
カードの暗証番号を覚えておく
意外と忘れがちなのが、クレジットカード(国際キャッシュカード)自体の暗証番号です。
番号を忘れてしまうと、海外での通貨調達用にクレカを持って行っても、キャッシング/現金引出しをすることはできません。
必ず覚えておけるパスワードか、最悪どこかにメモをしておくようにしましょう。



一部の国際キャッシュカードなんかは、自分でパスワードを決めるのではなく、事前に指定されたものを使うから、なおさら注意が必要だよ。
カードの設定/キャッシング枠には注意が必要
海外でATMを使って、利用ができないと正直パニックになりやすいものです。
そういった時に必ず確認して欲しいのが、以下に代表されるカードの設定です。
- 海外利用ON/OFF設定
- クレカの場合、キャッシング枠があるかは事前にチェックしておく
- 国際キャッシュカードの場合、残高があるかは事前にチェックしておく
★海外利用ON/OFF設定
カードによっては、マイページなどの設定で、カードの利用のON/OFFを切り替えできるものがあります。
もしくは、海外での利用に関してのみON/OFFの切り替えができるものがあるので、設定を確認しましょう。
★クレカの場合、キャッシング枠があるかは事前にチェックしておく
クレジットカードの海外キャッシングは、「キャッシング」です。
キャッシングには、キャッシング枠が必要になります。
キャッシング枠が付いていないクレカでは、海外キャッシングしようとしてもエラーになってできないので、注意しましょう。



学生がクレカを契約すると、キャッシング枠は0円になることが多いから、その点なんかは注意が必要だよ
★国際キャッシュカードの場合、残高があるかは事前にチェックしておく
国際キャッシュカードは、残高がないと利用することができません。
海外旅行で使う場合は、事前に必要な金額をカードに入れておくようにしましょう。
なんらかのトラブルで使用できなかったケースの対抗策を備えておく
クレカや国際キャッシュカードを利用するにあたって、怖いのが、そのカードを利用できなかった場合のことです。
時折、カードは磁気不良を起こしたり、もしくは紛失・盗難被害に遭った場合に、使えなくなってしまいます。
最悪なのは、カード一枚持って旅行に行ったものの、そのカードが使えなくなってしまった場合です。
正直こんな事態になったら、本当にどうしょうもありません。



確かに頼みの綱のカードが使えなくなったらと思うと。。。
何か対策はあるの?



もちろん!以下の2つを意識すると良いよ。
最小限の現地通貨(現金)は旅行前に用意しておく
カードは一枚だけでなく、必ず2枚以上用意しておく
最小限の現地通貨は旅行前に用意しておく
管理人の場合、どこに行く場合でも、3万円程度は事前に用意するようにしています。
アジアへの短期旅行を除いて、3万円程度使わないということはほとんどありませんし、最悪カードを盗まれても、3万円程度あればなんとかなります。



ちなみに、3万円用意するときにおすすめなのが、【外貨両替宅配】だよ。
銀行での外貨両替と比べて、遥かにお得なレートで両替をすることができるし、ネット一つあれば両替できるから、とても楽でお得なんだ



それは良いね!
でも本当に現金が宅配されるの?ちょっと怖いんだけど。。。



確かに使ったことがないと、不安になるよね。
【管理人が実際に使った時の話】や、【おすすめの外貨両替宅配サービス】はこちらから確認できるよ。



変な話だけど、逆に、現金を用意し過ぎるのもおすすめできないよ。
海外では日本と違って、スリの危険もあるから、持ち歩く現金は3~5万円程度に留めておくのが丁度良いと思うよ。



お金が足りなくなったら、クレカや国際キャッシュカードの出番ってわけだね!



その通り!
カードは一枚だけでなく、必ず2枚以上用意しておく
これは本当に大切です。
先ほど紹介したように、カードが時期不良などで使えなくなってしまう可能性は常にあります。
1枚のカードが使えなくなってしまっても、問題ないように、最低でも3枚程度はクレカや国際キャッシュカードを用意しておくことを強く推奨します。



余分に持って行くと、盗まれることが心配かもしれないけど、クレカには基本的には※盗難補償が付いているから、むしろ多額の現金を持ち歩くより安全なんだよ。
※国際キャッシュカードの盗難補償は、カードによる。



更に言うのであれば、カードは別々の場所に保管して持ち歩くことをおすすめするよ。
財布に全てのカードを入れておくと、スリの被害に遭ったら、全部盗まれてしまうからね。
一枚か二枚程度は、バッグなど、別の場所に入れておくようにしよう。
まとめ:海外ATMは注意さえ守れば、便利でお得!
最後の方は注意点をたくさん紹介したので、怖いと思ったかもしれませんが、海外ATMは注意さえ守れば、便利でお得です。
更に、現金を10万円持ち歩きながら旅行するよりも、遥かに安全です。(クレカや一部国際キャッシュカードには、不正利用補償が付いているから。)
これから海外旅行・留学などに行かれる方は、是非活用してみてください!
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