国際キャッシュカード(海外プリペイドカードやデビットカード)を利用した海外ATMでの現金引出しに、どの程度の手数料がかかるのか、正確に知っていますか?
今回はそんな、あまり知られていない海外ATMでの現金引出しにまつわる手数料について、詳しく紹介していきます。
これから海外ATMでの現金引出し機能を使う予定のある方は、予備知識として持っておくことをおすすめします。
- 国際キャッシュカードの海外ATMでの現地通貨引出し手数料はどうなってるの?
- 実際どの位の手数料がかかるものなのか
- 国際キャッシュカードの損する使い方
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この記事は、2019年9月頃の情報をもとに作成されています。
そのため、記事に関する情報が古くなっています。
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海外プリペイドカード&デビットカードの海外ATM現地通貨引出しの手数料
国際キャッシュカード(海外プリペイドカードとデビットカードの略称)を利用した、海外ATMでの現地通貨引出しは非常に便利です。
しかし、実際どの程度手数料が発生するかに関しては、ちょっと分かりにくいですよね。
そこで今回は、海外ATM通貨引出しでかかる手数料を紹介していきます。

確かに、現地通貨引出しは便利でお得って言われてるけど、実際のところどうなってるのかよく分からないな。



金額の決まる仕組みが分からないと、手を出しにくいよね。
まず、結論から言ってしまうと、通貨引出しでかかる総額は以下の通りだよ。
海外ATMの通貨引出しでかかる金額・手数料
カードから引かれる合計の金額=引き出した金額(現地通貨)×VISAなどの為替レート+手数料合計
※手数料合計=引き出した金額(現地通貨)×VISAなどの為替レート×クロスボーダー手数料+海外ATM使用手数料+現地ATM手数料



えっ、正直よく分からないな!



こうしてみると、かなり複雑だよね。
手数料だけを見ると、以下の3つに分けられるよ。
- クロスボーダー手数料
- 海外ATM使用手数料
- 現地ATM手数料
まずは、3つの手数料を一つずつ順番に見ていきましょう!
クロスボーダー手数料とは
クロスボーダー手数料とは、カードにチャージされている日本円を、海外通貨に変換する際の手数料です。
国際キャッシュカードは、事前にお金をチャージしておくと、海外ATMで現地通貨に変換してお金を引き出すことができます。
その変換の際に必要なのが、クロスボーダー手数料という、両替手数料なのです。



カードによって様々だけど、大体引き出し金額の2~4%程度の手数料になることが多いよ。
海外ATM使用手数料とは
海外ATM使用手数料はカード会社によって設定しており、徴収する会社とそうでない会社があります。
料金はどのカードも、一回の海外ATM利用あたり、100円~200円程度となっています。
この海外ATM使用手数料がかからない国際キャッシュカードは以下になります。
海外ATM使用手数料が無料の国際キャッシュカード
- 住信SBIネット銀行デビット(ミライノデビット)
- ジャパンネット銀行デビット
- りそなデビット
- 楽天デビット
- GMOあおぞらネット銀行デビット
- Gaica Flex
など
上記カード以外は、カード会社設定の海外ATM使用手数料がかかります。(基本的に約100円~200円/件)



海外ATM利用手数料はそんなに高額な手数料ではないけど、やっぱりかからないに越したことはないよね。
現地ATM手数料とは
現地ATM手数料とは、現地のATMを設置した会社やオーナーが徴収する手数料で、一般には「アクセス・フィー」などと呼ばれます。
この現地ATM手数料は、発生するかどうかは、完全に現地のATM次第です。



台湾では、空港ATMは現地ATM手数料は発生しなかったけど、コンビニATMでは100台湾ドルがかかったよ。
必ず表示されるわけではないようですが、基本的に現地ATM手数料がかかる場合は、以下のような表示があります。


台湾での実際のATM画面
▲台湾のコンビニATMで、上記画面が表示された場合は、実際に100台湾ドル(約350円)の手数料がかかりました。



もし、この金額が500円を超えるようなもので表示されたなら、別のATMを探した方が良いかもしれないね。
実例で分かる国際キャッシュカードの現金引出し手数料
先ほどの例だけだと、若干分かりにくい部分があるので、2つの実例から見ていきましょう。
計算に使う式は、以下の通りです。
海外ATMの通貨引出しでかかる金額
カードから引かれる金額の合計=引き出した金額(現地通貨)×VISAなどの為替レート+手数料合計
※手数料合計=引き出した金額(現地通貨)×VISAなどの為替レート×クロスボーダー手数料+海外ATM使用手数料+現地ATM手数料



他の項目は分かったけど、「VISAなどの為替レート」ってどういうことなの?



為替レートって言うのは、ニュースとかでよく出る「1ドル=100円」みたいなもののことだよ。
外国でお金を引き出しても、日本円で請求が来るのは、この為替レートに則って日本円の金額に変換してくれるからなんだよ。



なるほど!その為替レートはどこで見れるの?



為替レートはカードブランドによって、(違いはわずかだけど)別々のものが使われているんだ。
例えばVISAブランドカードなら、VISAのもの。
そして、【VISA】、【MasterCard】、【JCB】に関しては、一般公開されているので、簡単に調べることができるよ。



使うカードによって、どのレートが適用になるか変わるってことだね!



そういうこと!
それじゃあ実際に2つの例を参考に、計算をしてみよう。
ジャパンネット銀行デビットで、1,000米ドルを現金引出しした場合


引用:ジャパンネット銀行公式ページ
▲ジャパンネット銀行デビットは、VISAブランドの国際キャッシュカードなので、VISAレートが適用になります。
計算に必要な情報まとめ
- 1,000米ドルをジャパンネット銀行デビットで引き出した
- 2019年5月1日のVISA為替レート(米ドル/円)は、111.70円
- ジャパンネット銀行デビットのクロスボーダー手数料は3.02%
- 海外ATM使用手数料は無料
- 現地ATM手数料は、200円と仮定
この情報を先ほど紹介した式に入れると、以下のようになります。
カードから引かれる合計の金額=1,000×111.70+※手数料合計
※手数料合計=1,000×111.70×3.02%+0円+200円
手数料合計は「3,573円」で、カードから引かれる金額の合計は「115,273円」となります。



ちなみに、さっき紹介したVISA、MasterCard、JCBの国際レートの見方を簡単に紹介していくね


引用:VISA公式ページ
▲上記画像ページがVISAの為替レート公開ページです。
金額、何月何日、手数料の有無、通貨⇒通貨(例:米ドル⇒円)などを入れた上で、実行ボタンを押せば、その日の手数料を含めた為替レートを計算することができます。
ちなみに、先ほど紹介した5月1日の米ドル⇒日本円のレートを実行すると、以下のようになります。


引用:VISA公式ページ
▲実行ボタンを押すと、日付の部分が自動的に、当日に戻るので注意が必要です。
灰色の枠で囲ってある部分を読むと、2019年5月1日時点で、手数料なしなら、1米ドルあたり111.70円と記載があるのが分かります。
ネオマネーカードで1,000米ドルをキャッシング。


引用:ネオマネー公式ページ
▲ネオマネーカードは、VISAブランドの国際キャッシュカードなので、VISAレートが適用になります。
もう一つ例を見ていきましょう。
今度は、ネオマネーカードの場合、手数料がどうなるか見ていきましょう。
- 1,000米ドルをネオマネーカードで引き出した
- 2019年5月1日のVISA為替レート(米ドル/円)は、111.70円
- ネオマネーカードのクロスボーダー手数料は4.0%
海外ATM使用手数料は200円 - 現地ATM手数料は、200円と仮定
この情報を先ほど紹介した式に入れると、以下のようになります。
カードから引かれる合計の金額=1,000×111.70+※手数料合計
※手数料合計=1,000×111.70×4.0%+200+200
手数料合計は「4,868円」で、カードから引かれる金額の合計は「116,568円」となります。



やっぱりクロスボーダー手数料が高くなると、手数料は高くなるものだね。
国際キャッシュカードの損な使い方
国際キャッシュカードを使う際に気をつけたいのが、「こまめに利用し過ぎない方が良い」ということです。
国際キャッシュカードは、クロスボーダー手数料のほかに、海外ATM使用手数料や現地ATM手数料が発生します。
クロスボーダー手数料は引き出した金額に対して、「3%」といった割合でかかるものなのに対して、海外ATM使用手数料や現地ATM手数料は1回「200円」といった利用毎にかかる金額です。
当然、海外ATMを頻繁に利用していると、こういった手数料だけでかなりの額に到達してしまいます。



そうしたら、どうやって使うのが良いの?



まずは海外へ行く前に、【外貨両替宅配】などを使って、3万円ほどはお金を用意しておくのがおすすめだよ。
そして、足りなくなったら、それなりの金額を一度に下ろすようにした方がお得だよ。






なるほど!とにかく、こまめにお金を下ろすようなことはしない方が良いってことだね



そういうことだね!
まとめ:海外ATM通貨引出しは理解した上で使えばとっても便利!
国際キャッシュカードを使った、海外ATMでの現金引出しはお得で便利ですが、意外と計算式は複雑です。
ですが、以下の式に則って計算すれば、引き出し金額は算出できるので、困ったらいつでもこのページを参考にしてみてください。
海外ATMの通貨引出しでかかる金額
カードから引かれる金額の合計=引き出した金額(現地通貨)×VISAなどの為替レート+※手数料合計
※手数料合計=引き出した金額(現地通貨)×VISAなどの為替レート×クロスボーダー手数料+海外ATM使用手数料+現地ATM手数料
海外ATMの現金引出しの利用手順も事前に確認しておきたいという方は、【こちらのページ】を参考にどうぞ。
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